生活保護ってどんな人が受けられるの?元ケースワーカーが語るわかりやすい生活保護のいろは

働きたくない

今回はちょっと生活保護のお話なんぞ…

えーとさん
えーとさん

聞いたことあるけどどんな制度かよくわからない
どんな人が受けられるの?

という基本の基本的なお話から

自分にはあんまり関係がないという人も、知識として知っておくと役に立つかも(ホントかよw)

ゆずきりん
ゆずきりん

生活保護のケースワーカーとして4年ほど仕事していました

ごきげんさん
ごきげんさん

ケースワーカーって何?

ケースワーカーとは、生活保護を受けたいという人の相談や申請を受けて、受給の決定をしたり、保護費の計算支給をしたり、実際に受給されてる方の自宅を訪問して必要な支援をする人です。

当時はだいたい80世帯くらいを担当していて、その世帯構成もさまざま。

単身の方もいれば母子世帯の方も、いろいろだし、当然、それぞれに困っている状況も理由も違う人たち。

最初は、そんなに顔と名前覚えられるの?って不安になったけれど、そこはひとり一人と向き合うと自然と覚えるという不思議。

相談受けたり訪問したりしていると、その人の家庭状況や抱えている課題までいちいち書類めくらなくても頭に入るもんですね。

というわけで、本題にはいりますw

スポンサーリンク

生活保護ってどんな人が受けられるの?

生活保護ってどんな人が受けられるの?

ものすごく基本的なことだけど、あまり詳しく知らない人が多いと思うので、ちょっと解説。

「健康で文化的な最低限度の生活」という生活保護のケースワーカーを描く漫画やドラマでも題材になってたことがあるので、ご存知の方も多いと思う。

ごきげんさん
ごきげんさん

収入がなくて生活に困っている人?

ゆずきりん
ゆずきりん

ざっくり言うとそうだけど、ちゃんと条件があるよ

めちゃくちゃ簡単に言うと、「収入も資産もなくて、最低限度の生活を送ることができない人」に対して「その生活を維持するに足りない分」が支給される制度というもの。

生活保護は「最後のセーフティネット」ともいわれているんだけど、他のあらゆる手段を活用してもなお生活に困窮する場合にやっと受けることができるともいわれている。

貯金があれば、もちろんそっちを使い果たしてからだし、資産があれば売却して生活に充てられないか検討するのが先だし、年金がもらえるなら受給することが優先になる。

それ以外にも児童手当や児童扶養手当など駆使できるものはすべて駆使したうえで、それでも最低限度の生活はできないとなったら足りない分が支給される。※もちろん審査が必要

ちょっと?だいぶ?前に芸能人の親族が生活保護を受けていて話題になったけど、身内の援助が受けられないかどうかも確認事項のひとつ。

考え方としては、みなさんの税金でその人ひとりの生活を保障する前に、活用できる収入や資産がないか、親族からの援助が受けられないか?あるならそれが先だよね、ってことですね。

あと資力の活用には、自身の労働も含まれるので、働けるなら働いてお給料の足りない分が生活保護としてもらえるという考え方になるよ。

生活保護は収入や資産以外にも条件はあるの?

生活保護は収入や資産以外にも条件はあるの?

日本では憲法で基本的人権が尊重されて、健康で文化的な最低限度の生活が保証されているんだけれど…

ゆずきりん
ゆずきりん

自分自身の努力ではどうにもならないことってあるよね。

病気で働けなくなった、一家の大黒柱(この場合は主に収入を得ている人という意味)に急に先立たれたなどの理由があって、でも貯蓄もなくて手当や年金もじゅうぶんには受けられない、とか。

生活もままならない状態であればそれをなんとかするのが生活保護の目的なので、まず生活に必要な費用(保護費)を支給します。

ゆずきりん
ゆずきりん

でも、それで終わりじゃないんだよ。

生活に困窮している人が、金銭だけではなくて「自分自身で生活していくために必要な支援をする」ことが目的なので、

病気で働けないのであれば、病気を治療するための費用も支援されるし、失業したのであれば再就労のための費用の支援も行う。

受給できる手当や年金があるんだけど、自分では手続きができないという人には、手続きをサポートしたりもする。

ふむふむさん
ふむふむさん

再度、自立した生活が送れるように手助けをするんだね

そのためにはいくらケースワーカーが頑張ってもできないことがある。

それは、本人が自立に向けて努力すること。

病気であればまず治療に専念しなければならないし、失業状態であれば再就労に向けて就職活動をしなければならない。

今、自力で生活ができない要因を可能な限り排除するように務める必要があるということ。

それらはもちろん、いわゆる衣食住という生きるために必要な収入がないと解決できないので、そこは生活保護費として支給しましょうね、と。

だから生命や最低限の生活すら送れないという不安を抱くことなく、自立に向かって頑張りましょうね、というのが生活保護の仕組みであり、ケースワーカーの仕事のいちばん大きな部分でもある。

とはいえ、病気の場合はそう簡単に治るとも限らないし、高齢者の場合は就職自体が難しいこともある。

当然、その人の状況に応じて判断するので、一律に「いつまでに就職しないと保護打ち切ります!」なんてことはない。

ただし、

らんらんさん
らんらんさん

生活保護費でじゅうぶん生活できてるからこのままでいいや~わーい

…なんて、病気の治療もきちんとせずに、職にも就こうと努力もせずに、保護費もらってぬくぬくしているだけの状態だと判断すれば生活保護が受けられなくなることもあるよ。

スポンサーリンク

生活保護を受給できるできないってどうやって決めるの?

生活保護を受給できるできないってどうやって決めるの?

さっき基本的人権と最低限度の生活は憲法で決められていると書いたけれど、

生活保護の細かい制度については「生活保護法」という法律で詳しく定められている

だから、ケースワーカーはもちろん相談に乗る時には、どんな支援ができるか、その法律に基づいていろいろな判断をすることになる。

生活保護の受給の決定も支給額も保護の廃止(やめることを廃止といいます)なんかもせんぶ法律に則って実施機関(保護を担当する部署・保健福祉センターなどの役所)が行う。

役所ではどこに住んでいる誰が生活に困っているとか、失業したとか、住民の世帯状況をくまなく把握することはできないので(プライバシーもあるし)、生活保護は申請主義が原則となる。

なので、自分で役所に行って申請する必要があります。※例外あり

びくびくさん
びくびくさん

申請して困窮していると判断されたらその日にお金がもらえるの?

ゆずきりん
ゆずきりん

その日にお金がもらえるということはまずない

上で書いたとおり、生活保護を受給できるかどうかは、まず活用できる収入や資産、手当や年金がないか、親族の援助はしてもらえるかを審査しなければならない。

そして現在の生活実態がどうかも含めて訪問や聴き取り調査をするために、ケースワーカーが自宅へ行って面談をすることになる。

それらを総合的に判断してから受給の必要があるかどうかの決定になるので、どうしても時間はかかちゃいます。

だから、もう今日食べるお金がない……という状態まで我慢してから相談に来るのはやめてね。

窓口で、

今日お金くれへんかったらなんも食べられへんやんけ!死ね言うことか!

っていう人が、たまーーーにいますが、お金だせないんですよ、コレが。

どんなに困っていると言われようとも、基本的には即日お金を渡すことはできないし、そもそも現金はほとんど管理してないしw

生活保護の支給決定は申請から2週間以内と決められているので、最低2週間は食いつなげるようにしておいてね。

ゆずきりん
ゆずきりん

決定と支給は別なので、決定してから何日に支払いますという通知がくるよ

その2週間の間に、ケースワーカーは資産調査や家庭訪問(面談)を行います。

ケースワーカーが自宅に上がって、部屋の様子(全部は見ないよw)を見て、面談ではけっこう細かい質問をすることになります。

それこそプライバシーにも関わることを多数聞くことになるけど、保護が必要かどうか判断するためなのでできる限り答えましょう。

ヒアリングのポイントは、生い立ちから現在に至るまでの状況(さらっと要点だけ)、収入資産、就労歴、病気の有無、親族関係などなど。

もちろんウソはついたらダメですよ。保護費もらうために虚偽の申告したとわかると詐欺になるからね。

収入資産についてはヒアリングだけじゃなくて、実際に金融機関等々にも問い合わせるので嘘をついたらバレます。

ちなみに不動産や車は資産になるので、売却できるかどうかが問われます。

よく持ち家や車があると生活保護は受けられないと言われるけれど、資産価値もなくて売却もできないとか、すぐに自立が見込める状態で一時的に保護が必要といった場合には、免除されることもあるよ。

手離したくないからという理由ではもちろん無理だけど、家や車があるから無理と門前払いはできないはずなので、相談はしてみて大丈夫。

あ、でも車の保有が認められても生活保護受けてる間は運転はしちゃダメです。賠償責任能力がないから。もちろん新たに買うこともダメ←あたりまえw

不動産や車の保有については、ケースバイケースってことですね。

あとよく知られていないのが、生命保険は加入しちゃダメということ

生命保険も解約すると解約返戻金が返ってくることが多いので、資産として扱われる。

当然掛けてきた金額よりも解約時は減額されるので、もったいない!と思うだろうし、実際もったいないんだけど。

でも、生活に困っているのにこれからも掛け金払えないでしょ?ってなるし、まず現在の生活に活用できるものはすべて活用するのが原則なので、解約するのが条件になる。

逆にいうと生活保護受けてる間は生命保険にも入れなくなる。医療費も保護で支給されるから掛ける必要ないし、掛け金は貯蓄として扱われるのでNG

それでしばらく生活できるだけの解約返戻金があれば、その間に生活立て直す努力してみて、それでもお金がなくなって困ったらもっかい相談来てね、ということも。

やっぱ税金使うことになるので、その人にとって得になるかどうかではなく、本当に困窮しているやむを得ない状態か、他に手段はないかなどが公平な判断になるというわけ。

そしてけっこうな確率で嫌がられるのが、親族への連絡

本人が長年連絡をとっていない場合でも、親族に「援助できませんか?」という書面を送るのが決まりになっている。

親兄弟には頼りたくない!恥を晒すのはイヤだ!

などと頑なに拒否する人も中にはいる。

ここは申し訳けないけども、不特定多数の納めた税金に頼る前に親族に頼るのが筋なので(相互扶助)、身内で解決するのが優先になる。

DV被害などで居場所がバレたら生活に支障がある、生命の危機がある、犯罪まがいの場合を除いては、原則お手紙を送ります。

いろんなしがらみがあるとは思うけどね。

スポンサーリンク

申請したからといって100%受給できるわけではない…でも相談してみて!

申請したからといって100%受給できるわけではない…でも相談してみて!

活用できる資産も受給できる手当も年金もなくて、収入もない状態だと資産調査や家庭訪問のうえで判断したら、生活保護を受給できることが多い。

必ずとはいえないのは、その人の置かれた状況は千差満別だから。

申請したものの、本人が気づいていなかった資産が発覚したり、手続きさえすれば年金がもらえることがわかったり、親族に連絡したら援助しますと申し出があったり、ということも実際にある。

ゆずきりん
ゆずきりん

とにかく困ったら相談してみて!

手続きすれば年金がもらえる…といっても、そのハードルが高すぎて困っている人や、必要な受けられる制度を活用できていない人が一定数いる、います。

とくに障害年金の申請とかめちゃくちゃわかりづらいし、素人には難しい。

やり方がわからない…と放置して、生活できなくなってから周りの助言でやっと役所に来てくれたりする人も。

さきほど書いたとおり、役所が困っている人を見つけるのはほぼ不可能です。

地域には民生委員さんもいるけど、その存在すら知らない人もいるし、役所に相談に行くのも不安、誰に相談していいのかもわからず、ひとりで困っている人がやっぱいるんです。

子どもさんがいたら、何歳児健診とかで保健師さん伝いに状況把握できて、支援の手が行き届くこともあるけど、単身の人やお子さんがいても検診にも来ない人や、もっと早く相談に来てくれたら…と思うと歯がゆいこともある。

「手当や年金もらえるでしょ?生活保護はダメ!」

みたいに、ろくに話も聞かずに申請拒否したり、追い返しはしちゃダメと国からも指示がある(一時期、水際作戦と言われたが、今は基本的に申請したいと言われたら拒否できない)ので、断られたらどうしよう…と心配しなくても大丈夫。

もし、手当や年金が受けられるのかもわからない、どう手続きしたらいいかもわからなくても、相談すれば制度や手続きについて教えてくれるし、適切な窓口を案内してくれる。
(代わりに手続きはできないけれど、適切な部署で方法は教えてくれる)

もし、生活に困ってる、どうしたらいいかわからない時は、とりあえず役所にいって相談してみよう。

ゆずきりん
ゆずきりん

いきなり役所に行きづらい…という方は、わたしでわかることは答えますよ〜

タイトルとURLをコピーしました